第239回 井戸

日本建築を見て歩くのんが趣味のうちのダンナと旅行すると、私は特に座敷の欄間を見るのんが楽しみです。

 

欄間は天井と鴨居の間にはめこんで光や風を通す目的の建具で、家々でいろんな意匠が工夫されています。

 

彫刻欄間では富山の井波彫刻が有名で、日本遺産に認定されています。

京都では西本願寺白書院の欄間彫刻は雲と鴻鳥(こうのとり)の透かし彫りがあることからこの部屋を

鴻の間(こうのま)とゆうそうな。

 

中村軒の座敷の欄間は「透かし彫り欄間」で「切り抜き欄間」とオバアちゃんはゆうたはった。

素朴やけど品がよろしい。

 

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透かしの絵柄は蘭・竹・菊・梅の四君子です。

昔中国では徳と学識礼儀を備えている人を君子とゆうて、文人は君子となることを目指しました。

 

中村軒には2階にも座敷があって、この欄間はいろんな種類の木を組合せて欄間にしたててある。

大工さんに聞くとこによると、家を建てたときの余った木材を組合せてあるそうな。

私はこの欄間が好き。質素やのに斬新。

 

改築後は2階もお客様に使ってもらえるようにするのんで、この欄間もみとうくりやす。

 

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欄間を挟む八畳と六畳は大人数が来やはるときはふすまをはずし、欄間の下の敷居を外して

六畳の敷居に寄せることによって広間となる。

 

「昔は結婚式も法事も家でしたさかいになあ」とオバアちゃんは懐かしそうにいわはる。

 

「木造の家で一番怖いのは火事え。そやさかい鴨居(鴨)、敷居(鴫:しぎ)と水鳥の名がついてる。

 天井は天の井戸。軒丸瓦の巴瓦は水のうず巻き。こうして家を火ィから守ろうとする祈りどすがな。

 昔はどの家にも井戸があってなあ、井戸の古語は「ゐ」で水が一つのところにたまってるとゆう意味や。」


これも防火に役にたつにちがいおへん。

明治20年、横浜の道路にはじめて共同栓から水が供給されました。
外国では水の守護神であるライオンが水道の口に取り付けられてたけど、日本では水の守護神の龍の

デザインが付けられ、龍の元となるのんはヘビやさかい、栓を蛇口と名付けたらしい。


そういうたら神社の手水舎は龍の口から水がでてるもんね。

中村軒では今年新しい井戸を堀りました。小豆を洗うのもお米を洗うのもこの井戸水です。


この小豆をくぬぎの木を燃やしおくどさんで炊くのんです。おいしないわけがありまへん。

いよいよ10月には改修工事がはじまります。
必ずみなさんのよろこんでいただけるお店になることまちがいおへん。


どうぞめでたしめでたしとなりますように。
 


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